すっかり腕時計沼にハマった私。
コレクションが40本近くとなった今、改めて全体を見渡し思ったことが、「俺の腕時計のジャンル比率ってどんな感じなんだろ…?」でした。
そこで、「そもそも、腕時計のジャンル分けってどうだっけ?」となりまして、自分の中の知識整理も含め、まとめてみたいと思います。
しばし考えてみて、頭に浮かんだのが8種類。腕時計の世界は奥深く、明確なジャンル分けは難しいですが、大多数の時計がこのいずれかに分類できるかと思います(ここで紹介するジャンルはあくまで私、ぺぽす個人の感覚によるものですのでご注意を。機械式時計に偏った紹介となります)。
ドレスウォッチ
ドレスウォッチとは、主にフォーマルな場面、結婚式やパーティーなどの冠婚葬祭、式典や高級飲食店での会食などで着用するのに適した腕時計です。
シンプルかつクラシカルなデザインで、落ち着きのあるエレガントな雰囲気を併せ持っているのが特徴。
実際はフォーマルな場面に加え、ビジネスシーンや、落ち着きのあるキレイめカジュアルのような服装まで合わせていけるものもあります。
【ケース】
→小さめで薄型、シンプルなデザイン。ジャケット等の袖口にスッと収まる必要がある。ステンレス等、銀色のケースだけでなく、ゴールドなども上品で◯。
【文字盤・針・機能など】
→白やシルバー、ゴールド等、目立ち過ぎないが上品な色が基本(カラフル、ビビッドなものを避け、色数を抑えれば他の色でも)。インデックスや針も、派手な装飾等はなくシンプルなもの。クロノグラフ等の複雑機構はなし(デイデイト表示もない方がよりフォーマル)。
ちなみに、二針(秒針がないもの)の方が三針よりさらにフォーマル度が高い。「時間を気にしていません。」という態度を表すと言われる。
【ベルト】
→金属ブレスやラバー等ではなく、革ベルトがベスト。落ち着いた色味で、あまり分厚くなく細身のもの。
ビジネスウォッチ
ビジネスウォッチとは、主にビジネスの場面、スーツスタイルやスマートカジュアルに適した腕時計です。
職場での身だしなみのアイテムとして、また商談でクライアントとの話のきっかけになるなど、シンプルで上品なデザインが特徴です。
ドレスウォッチに近い特性がありますが、異なる点は、あくまでビジネスが主戦場となるため、一定の耐久性と正確性が求められるところでしょうか。
【ケース】
→薄型でシンプルなデザイン。やはりスーツのジャケット等の袖口にスッと収まる必要がある。基本はステンレス等、堅牢な銀色のケース。
【文字盤・針・機能など】
→白、黒、シルバー、ブルー等で、控えめな色が基本(カラフル、ビビッドなものを避け、色数を抑えれば他の色でも)。インデックスや針も、派手な装飾等は少なめでシンプルなもの(ワンポイント等であれば、ドレスウォッチに比べ寛容)。
ドレスウォッチと異なり、ビジネス用途のため、デイデイト表示はむしろ推奨か。
【ベルト】
→ラバーやナイロン等カジュアルな素材は避け、革ベルトやステンレスベルトを装着。革ベルトの方がフォーマルだが、耐久性の面でステンレスベルトも大いにあり。
スポーツウォッチ
現代の「スポーツウォッチ」と言えば、デジタル表示で時間、距離、血圧、心拍数、消費カロリーなど、様々なデータを表示、記録できる非常に高機能なものです。
ただ、ここで紹介したいのは、「機械式のスポーツウォッチ」です。
アナログで、多くの部品が物理的に噛み合い、動作することで様々な機能を実現する、実にロマン溢れる、男心くすぐるジャンルです。
アクティブな生活やスポーツ好き向けに設計された腕時計で、それぞれの用途に適した、特徴的なデザインと機能を有します。
スポーツウォッチはジャンルとして幅が広く、それぞれの用途ごとに、単体でメジャーなジャンルとして確立されたもの(例:ダイバーズウォッチ)もあるので、それらは別に紹介したいと思います。
【ケース】
→激しい運動や厳しい環境に耐えられるよう、頑丈な素材(ステンレス、チタン、樹脂等)で作られる。耐久性を重視した構造のため、やや大きく厚みのあるものが多い。形状も多彩。
【文字盤・針・機能など】
→それぞれの用途に応じた、機能的なデザイン。代表的な機能として、ストップウォッチやラップタイムの計測が可能な、「クロノグラフ」が挙げられる。
水に触れる環境を想定したものも多く、防水性が高い傾向がある。
【ベルト】
→過酷な環境にも耐え得るよう、ラバーやナイロン、金属等、耐候性に富んだ素材を使用。
ダイバーズウォッチ
ダイバーズウォッチは、前述のスポーツウォッチの中でも、ダイビングなどのマリンスポーツに適した腕時計で、高い防水性能や潜水時間を計測できる機能などを備えています。
通常は200メートル以上の水深に耐え得る設計で、逆回転防止の回転ベゼルを備えることで、潜水開始時刻の設定や経過時間の計測を可能にしています。
本来はダイビング用途の時計ですが、近年では幅広いシーンで利用され、デザインによってはビジネスシーンでも着用されることもある、非常に人気の高いジャンルです。
【ケース】
→耐久性、耐腐食性に優れたステンレスやチタンなどの金属製。防水性を担保するため、大きめで分厚いケースが多い。
【文字盤・針・機能など】
→水中では視認性の高さが求められるため、夜光がしっかりしており、針やインデックスが大きく太いものが多い。
【ベルト】
→水に触れる時計であるため、ラバーやナイロン、金属等、耐水性に富んだ素材を使用。
パイロットウォッチ
このパイロットウォッチもスポーツウォッチの中の一つ。パイロットのための計器として生まれた時計です。
飛行機が誕生した20世紀初頭には正確な計器がなく、腕時計を使って燃料の計算をしたり、方向を計測したりしていました。
飛行中の揺れなどに対応するため、高い耐久性を備えるだけでなく、サイズが大きく視認性の高い文字盤が特徴的です。
着用シーンはデザインによってビジネスからカジュアルまで幅広いですが、その無骨さ、男らしさから、男性人気の高いジャンルとなっています。
【ケース】
→耐久性を担保する重厚感があり、視認性確保のためにケースサイズは大きいものが多い。
素材は堅牢なステンレス等が使用される。
【文字盤・針・機能など】
→視認性を良くするため、大きなインデックスやしっかりとした針を備える。
機能としてはクロノグラフや、ベゼルに飛行計算機能が組み込まれていることもある。
【ベルト】
→金属、ラバー、ナイロン等、幅広い。ダイバーズとは違い、水中が前提ではないため革ベルトの選択肢もある。
ラグジュアリースポーツウォッチ(ラグスポ)
近年、人気の高いラグジュアリースポーツウォッチ、通称「ラグスポ」。
薄型のケースと金属ブレスレットがシームレスにつながったデザインが特徴で、高級感とスポーティーさを兼ね備えたジャンルです。
スポーティーでありながら全体的には綺麗目で、基本的に性能も高めなので、非常に汎用性が高いです。
【ケース】
→基本的にはステンレスケース。ブレスからケースまで滑らかにつながるような外観が特徴。全体で一つのブレスレットを付けているような感覚。
【文字盤・針・機能など】
→文字盤は多種多様なカラー展開があるが、一番最初に想起されるのはブルー。針やインデックスはシンプルで上品なものが多い。
また、多くのモデルが防水性に優れており、ケースの堅牢性も相まって、アクティブに使っていける印象。
【ベルト】
→ケースと同素材で、ステンレス製が多い。高級感のある、エレガントな仕上げのものが多い。
ミリタリーウォッチ
ミリタリーウォッチは、軍隊が使用するために開発された腕時計、または軍用規格に基づいて開発された腕時計を指します。
過酷な環境下で使用される時計なので、高い耐候性や正確性といった、一定以上のスペックが求められます。
現代においては、カジュアルなファッションシーンで人気を集めるジャンルであり、その無骨さやアンティーク感を良しとされ、日常的に使用されています。
【ケース】
→堅牢な素材(ステンレス、チタン、強化プラスチックなど)を使用。金属製の場合は、光が反射しないよう、マットな仕上げであることが多い。
【文字盤・針・機能など】
→シンプルで無骨。夜間や低視界下でも時刻を確認できるよう、視認性の高いデザイン。
【ベルト】
→軽量で丈夫なナイロンやファブリック製のNATOベルトなど。革ベルトも雰囲気が出て相性良好。
カジュアルウォッチ
非常に定義が難しい、カジュアルウォッチ。
主に、プライベートな場面で活躍する腕時計で、デザインの選択肢が多く、遊び心があって、個性をアピールできる時計でしょうか。
また、デザインだけではなく、ギミック等に遊び心があるものも、カジュアルウォッチに分類できそうです。
あまり高級なものではカジュアルとは言い難いので、価格もリーズナブルなものが多いです。
【ケース】
→素材は様々で、金属製、カーボン製、樹脂製、はたまた木製のものもあるよう。形状も、オーソドックスなものからルールに囚われない奇抜なものまで幅広い。
【文字盤・針・機能など】
→これもまた多彩。遊び心を感じさせるデザインや機能であれば、どんなパターンもあり得る。
【ベルト】
→ケースと同じく素材は様々。ファッション製の高いデザインだとよりカジュアル寄りとなる。
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